2015年05月17日

一番キモになるところが『嘘』だった。 実質の主人公は「椿」と「渡」  「四月は君の嘘 / 新川直司」最新第11巻で完結巻発売!

img033.jpg【ネタバレあり】
前巻の10巻が昨年10月に発売された時から、単行本の11巻で完結するという事は公表されていたが、予定通り11巻で終了。
最近では珍しく2クール通し(約半年)で続いたアニメも3月末で一足先に終了。
アニメになる程の好評なマンガが11巻で完結というのは最近あまりない例だと思うが、非常に潔くて好感が持てた。
マンガもアニメも重要上人物の心象表現の描写に時間を使い、かなり進展が遅い作品であったので、冗長さで完成度が落ちるまえに、きちんと終わらせて本当に良かった。
しかも、ひょっとしてやっぱり死なないのか?と思わせた宮園かをりは、当初の設定どおり(?)病魔に負けてしまう。
これをハッピー・エンドにしたら台無しだし、タイトルが活きなくなってしまう。
そして、タイトルの【嘘】は、かをりから公生に宛てた最後の手紙によると、登場間もなく公生の友達『渡亮太』の事を好きだと言ったこと。
2巻発売時にも書いていたが、この作品の斬新な点は「ヒロインと思しき女の子が、主人公ではない男の子に告白をして早々に両想いになるところ」で『音楽上のパートナーとプライベートで好きな子は違う』という、少年マンガにしてはハードなテーマを持っているところだと思っていた。
ところが、この一番「キモ」が「嘘」で、かをりは最初かっら「公生」への接近を狙ってたのだ。
小さい時に「公生」の演奏を聴き(この時、隣の席に幼い日の「井川絵見」がいて号泣している)、自分の余命が余り長くない事を感じると、同じ中学に進んだのを切っ掛けに、公生と共に演奏する事を実現しようとする。
そして、それと同時に公生の事が好きになる。
私は、かをりが「頑張って病と闘い、もう一度公生と演奏をする」というのが、命を掛けた「嘘」だと思っていたのに、ちょっと「ありきたりで底が浅すぎた」かも。
とは言え、クセはあるものの嫌味のない絵柄と、表紙等のカラーページの美しさ、アニメの出来も含めて非常に記憶に残る良い作品だった事は間違いない。
作者「新川直司」のもう一つの作品(デビュー作の「冷たい校舎の時は止まる」辻村美月作品のコミカライズの為除外)で、事実上のデビュー作である「さよならフットボール」(全2巻)も、読んでみたくなった。


posted by judas at 21:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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