2007年06月24日

WITCHFYNDEと混同され易いが、出来はかなり違うWITCHFINDER GENERAL

witchfinser general.jpg現在NWOBHM REVISITED状態!!
何しろ、日曜の朝から「Witchfinder General」の1st聴いてる位だから(笑)、相当ハマりまくっている。
やはり、あのムーブメントは確実に私の根っこの内の一つと言える。
もっとも、ビートルズ、KISS-QUEEN-AEROSMITH、ユーロプログレ、オリジナルパンク、ディスコサウンド、70年代後半の全米TOP40HITSなど「根っこ」は、さまざまなトコにあるのだが...。

で、そのWitchfinder Generalは、サバスの影響の強い、今風に言うところのDOOM METALに分類されるバンド。
しかし、本人達はサバス風にやっているのだろうが、センスや力量不足の為か、かなりチープで違ったものになっている。
オドロオドロしくやるつもりが、ヘンなポップ感を伴ったりして、わたし的にはかなり好き。
バンド名をヴィジュアル化したかったのであろうジャケットの「勘違い感」も、彼らのB級感に拍車をかける。
流石にYoutubeにも画像が無かったのは残念だが、NWOBHMならではの空気を持った、judas的には忘れられないバンドだった。
ちなみに、バンド名が似ている事で混同され易いWITCHFYNDEの方がセンスや音楽性が優れていて世間的評価も高いが、やっぱ私はWITCHFINDER GENERALの方が好み。

2007年06月23日

NWOBHM屈指の名曲「ANGEL WITCH」

angel witch.jpg「私の好きなマイナー・メタル・バンド」というカテゴリーなのだけど、NWOBHM実体験者の間では、決してマイナーな存在では無かったと思う。
少なくとも、バンド名を冠した「ANGEL WITCH」という曲はNWOBHMの中でも屈指の名曲だった。
私的には、このムーブメントのテーマ曲と言っても良い位思い入れのある曲。
この曲があまりに素晴らしすぎる為、当時アルバムの他の曲がかすんでしまい、アルバム全体の印象は薄かった。
しかしこの1stの「25周年記念エディション」が出ており、結構欲しくなった。
しかも、こんなプロモ?映像もYOUTUBEにあり、再びANGEL WITCHに転がりそう。
スピーディーでテクニカルな曲に、若干泣きのギターが入るとこや、ケヴィン・ヘイボーンの余り感情移入のないクールなヴォーカルが新時代を感じさせた。
メガデスのデイヴ・ムステインが強い影響を受けているのが良く分かる。

本国では根強い支持があり、たまにポツンポツンとアルバムが出てた。

2007年06月18日

永遠のスピードメタルバンド「Agent Steel」

agent steel. 1st.jpgこのLA出身のAgent Steelもメチャクチャ好きだった。
スラッシュメタルという呼称が定着した後でも、このバンドだけは「スピード・メタル」と呼びたかった。
スラッシュの様なザクザクとした重量感はあまり感じさせず、とにかく「スピード命」のサウンドは問答無用で格好良かった。
John Cyriisの超ハイトーンヴォーカルも、そのスピードサウンドにぴったりで、まるでジェット戦闘機のコクピットに乗ったような感覚が味わえたものだ。
EPを挟んで2ndアルバムを出した後解散したが、90年代に復活して現在に至っている?かも。

1st収録の超名曲「Agent of Steel」のオーディエンス画像を発見。
メチャクチャ狭いステージでの熱演が格好良い。
同じく1stのこの曲も名曲。MCがロブ・ハルフォードのコピー?
この人たちはやたら狭いステージでやるのが好きな様。

へたすりゃ、オバカメタルの領域に踏み込みそうなこの曲も最高。彼等もこんな大きなステージでやってたんだ。

デヴィッド・キングの声が聴けるだけで良い「KATMANDU」

katmandu.jpgKATMANDUは、クロークス、コブラを経てあのエイジアに参加したギタリスト、マンディー・メイヤーと、元ファスト・ウェイのヴォーカリストのデヴィッド・キングが結成した(一応)スーパー・バンド。
ただし、個々は有名でもバンドとしては、大きくブレイクする事がなくって、結局マイナー感が否めないバンドだった。
しかし、この91年発表の唯一のアルバムの内容は、ハイトーンでパワーのあるヴォーカル(若干ロバート・プラント気味だが)と、重量感あるリフがガッツンガッツン来る本格的な物で私は結構転がった。
ただ、ヴォーカルのデヴィッド・キングはちょっとイッチャッているというか、今風に言うと「スピリチュアル」な人で、ヘンなコーラスやメロもかなり聴かれるし、ジャケもなんかソレ風。
ストレートに格好良かったファストウェイに比べると、随分クセがあるが、そんなトコも私好み。

それにしても、デヴィッド・キングの声は素晴らしい。
彼がファストウェイでデビューしてきた時には、私周辺ではかなり騒がれた。
しかし、前述の様に「スピリチュアル」?な為、現在は宗教色の強いバンド?にいるらしい。
個人的にはとても、残念。
尚、このアルバムにはU2の「GOD PART 2」のカヴァーが入っている。
やっぱ「GOD」かあ。


【追補】
現在彼は、トラッド・パンク的バンド「Flogging Molly」を率いて活動中と、大国。さんより御指摘を頂きました。
ありがとうございました。

2007年06月17日

「このオバカメタルがすごい!」 NITRO

nitro.jpgいや〜、この辺のマイナーメタル系を語ってたら止まらなくなってしまった。
中でもこの「ニトロ」は、かなりのキワモノなんで、是非紹介しておきたい。

89年にRAMPAGEというトコから1stが発売された、Michael Angeloなる地元周辺では有名だったらしいギタリストのバンド。
ヴォーカリストのJim Gilletteには「超ハイトーンヴォイスでガラスのコップを割った」と言う宣伝文句があったと思う。
この辺のインチキっぽさは非常に私好み。
ドラムのBobby Rockはヴィニー・ヴィンセントのインヴェンジョンに在籍していた、ポール・スタンレーとスタローン似の自称「ロック界のランボー」
サウンドもペラペラで、金切りヴォイスとメチャクチャ弾きまくるだけのギターだけが印象的だが、やっぱこういうの好きだ。
音も画像も悪いけど、まさかクリップがあると思わなかった
後半に出てくるMichael Angeloの変形オバカギターが笑う。

2007年06月16日

B級メタルの鑑 「OMEN」

omen.jpg「オーメン」は84年にメジャーデビューしたアメリカのバンド。
私が彼らを知ったのはメタルブレイドの有名なコンピ「Metal Massacre」の第5弾だか第6弾に収録されていた「Torture Me」という、ツーバスドコドコの疾走感溢れるカッコいい曲だった。
で、大きな期待の中買った1stの「Battle Cry」は、スピード一辺倒ではなく、アイアン・メイデン的な様式美にも色目を使い、わたし的には少しガッカリだった。
その後3rdの「The Curse」は、堅いベースの音がサウンドを引き締めて、すきあらば2本のギターがハモるというメイデン的様式美が上手く消化され、意外に完成度の高いアルバムとなった。
しかし、他の多くのバンドとは確実に区別出来うる明確な個性やセンスが足りない事や、メンバーの華の無さもあり、大きくブレイクする事もなく、メンバーも変わり分裂していってしまった。

いわゆるB級バンドだが、私はこのオーメンの様に、天賦の才能に恵まれず試行錯誤の後に行き詰まり、歴史に埋没していったバンドが大好き。
チープなロゴや、メイデンのエディの様な役割を与えられたであろうヘンなコブラなど、私の位置付けでは、紛れもなく「超A級のB級バンド」(分かり辛いか)と言えよう。
オススメは画像のベストで、メイデンの冗漫な部分をとり去って身軽にしたようなサウンドが許容できる人なら楽しめるかも。

2007年06月14日

80年代屈指の名盤「Bronz / BRONZ」

bronz.jpg以前にも名前を出した事があるBRONZの1st「Taken By Storm」を紹介。
時は、1984年、NWOBHMも一段落というか凋落の道を辿り始めた頃、あの名門レ−ベルの「ブロンズ」(ユーライヤ・ヒープ等が在籍し、レコードのレーベルに猿から人に進化する過程が書かれてるヤツ)の何周年記念だかに社運を賭けて送り込まれたバンド「Bronz」
当時、大した期待も無く聴いたのだがムッチャクチャ良かった。
ハードさとポップさが絶妙に混ざりあって、この上なくキャッチーだが、英国的メロディや翳りはしっかり持っている。
派手さはないが堅実でツボをバッチリと押さえた演奏も最高。
しかし、なんといっても突き抜ける様な、表現力たっぷりのハイトーン・ヴォーカルが非常に素晴らしかった。
また、このアルバムにはポール・スタンレー・プロデュースで有名な米国のバンド「ニュー・イングランド」の名曲「Don't Ever Wanna Lose You」のカヴァーが収録されており、オリジナルに負けない出来を誇っている。
しかし、商業的には大惨敗した様で2ndアルバムを聴く事は無かった。
こんな素晴らしいバンド、いやヴォーカリストのマックス・ベーコンが脚光を浴びずに消えていくなんて「ロックシーンはなんと残酷なんだ」と、当時絶望していたら、やはり彼はそのままでは終わらなかった。
なんと、あのスティーヴ・ハウ&スティーヴ・ハケットのバンド「GTR」のヴォーカリスとして再び帰ってきたのだ!
「GTR」も1stで終わってしまったが、マックス・ベーコンの名はロック史に(一応)残った。
「GTR」とは、私にマックス・ベーコンの声を再び聴かせる為に、いかにも長続きしそうもない二人のギタリストをくっ付けた、音楽の神の粋な計らいだったと私は思っている(自己中)。
「GTR」のクリップで美声を聴かせるマックス・ベーコン。

こちらは「BRONZ」の超貴重なクリップで名曲「Send Down An Angel」
尚、このクリップには、現在は大物英国女優のエマ・トンプソン(ハリー・ポッターシリーズにも出演)が、全くの無名時代に出ているとの事。
恐らく、メンバーが窓から捨てたレコードを拾って聴いて、彼らを見出すプロデューサー?の役。

bronz {.jpg今世紀になって「BRONZ」はマックス・ベーコン抜きで再結成をしている様。
ひょっとしたら現在も活動を続けているかも。

←こちらは日本盤のジャケ。
こっちの方が彼らの煌めく様な音楽性を表現出来てると思う。

2007年06月10日

もう笑いません「実は実力派バンド、ビスカヤ」

biscaya.jpg以前騒いでいた「ビスカヤ」の紙ジャケをやっと紹介できる。
帯に「80年代にスウェーデンから突如現れた伝説のバンド」とある様に、確かに突如彗星の様に現れたが、その3倍くらいのスピードで消えて行った(笑)伝説のバンド。
ジャケで、筋肉質の戦士がでかいトカゲみたいのに乗って海を渡ってる時点ですでにヤバイが、そのあまりの一発屋振りに当時は「ビスカヤ」というだけで、結構な笑いが取れたものだった。
デビュー当時、セーソクの「ロックトゥディ」という番組で数曲かけたら、メチャクチャリクエストが殺到したという位、期待を集めたのだが、時を殆ど同じくして丁度あのヨーロッパが1stの「幻想交響詩」(こちらはジャケットも美麗)を発表しており、ファンの目と耳は全部そっちの方へもっていかれてしまった。
かく言う私もヨーロッパの歴史的名曲「Seven Doors Hotel」に速攻で転がったクチだったが。

ラジオで聴いたビスカヤの数曲は完全なパープル&レインボー系で、あまり北欧の香りを感じなかったと記憶してたが、今回じっくり聴いたらちゃんと北欧しつつも「様式美」に縛られず、バラエティに富んでおり、相当良い。
しかも、確かにパープルの影響は大だが、パープルの中でも日本で人気のある代表曲群からの影響というより、私が大好きな「紫の肖像」の頃の「Smooth Dancer」「Mary Long」っぽい明るいポップな部分に近い気がする。
類型的な北欧メタルではなく、幅広い音楽性が感じられ、ヨーロッパの1st以上に私は気に入った。
特に、キーボーディストが相当のプログレファンのようで、バンド名を冠した「ビスカヤ」というインストは、まるでヴィエナやジェラルドのインスト部の様にシンフォニック且つリリカル。
また音色のセレクトもHR/HMのキーボードっぽくなくて、多様で本当に素晴らしい。
「メタル史の中のギャグ」的扱いをされていたが、実はしっかりしたオリジナティを持った実力派バンドだったという事を広く知らしめたい。

今回、ボートラとして1st発表後に出した4曲入り12インチの音源が入っていて、これがまたポップで明るくて尚且つしっかりした演奏の佳曲ばかり。
「北欧メタル」というジャンルが確立する前に、「北欧メタル」のジャンルを飛び越えてしまった進み過ぎたバンド(笑)だったのかもしれない。

2005年11月27日

CANDLEMASS祭り開催中

今日は、CANDLEMASSの新譜(5月には出ていたらしいけど)を御茶ノ水に、車でカッとんで買いに行った。
あの冷静にして沈着なDJロマネスクさん(いつも引用スミマセン)が、かなり興奮してこのアルバムの凄さを伝えていらしたので、ネットオーダーなんて悠長な事言ってられずに、某ユニ○ンのHM/HR館に飛び込んだ。
キャンドルTシャツ2FのいわゆるHM/HRフロアに見当たらず焦ってレジの兄ちゃんに訊いたら「3Fのデス・メタル・フロアにあります」との事。
そうだった、ここはデス系はフロアが違うんだった。
でも、CANDLEMASSってデスかー?
ヨーロッパ様式美系なんかは2Fにあったぞ。
まあいいや、という事で3Fに上がると、早速バリバリのデス声メタルがガンガンに流れてた。
果せるかなCANDLEMASSは面陳(ジャケットをこっちに向けて並べてある)して、更に平台にドカンとあった。
デスとゴス(ゴシック・メタル系)が、ごっちゃになっているきらいもあったが、ここではCANDLEMASSは大スター扱いだった。
流石、HM/HRの聖地と言われるだけはある。

帰りの車で聴いたが、マジで素晴らしい。
ここに来て「Judas Award 2005」 BEST ALBUM部門の最有力候補出現。
詳しい感想はじっくり聴き込んでから書かせてもらおうと思うけど、今月末発売予定のDARKNESSの強力なライバル。
なので現在ウチではCANDLEMASS祭り大絶賛開催中!
画像は新作(デジパックみたいな白い入れ物だった)と、十数年前に買ったCANDLEMASSの「Nightfall」のTシャツ。


メガネ逓信病院で、昼はウチの子とお得意の飯田橋マックで。
外濠周辺の桜の木が赤く色づいて綺麗だったので、画像を撮って来た。
ここから見える某メガネチェーン店を見るたびに、昔のプロレスラー引き抜き戦争を思い出して感慨深い。

2005年11月22日

MEKONG DELTA

a6e7e3aa.jpgネット上でお付き合いさせて頂いている方々は、本当に色んな音楽に詳しくて凄い。
私はあれこれ手を出すが、結局浅い知識しかないので羨ましい。
そんな私だが、もし少しでも語れるとしたら、80年代のマイナーなメタル・バンド群だろうと思う。
なので、今日もそんなバンドから。

今日の1枚は「Kaleidoscope / MEKONG DELTA」('92)

87年デビューのジャーマン・テクニカル・スラッシュ・メタルバンドの、ライブ盤も含めば6枚目のアルバム。
87年と言えば、スラッシュが細分化し始めた頃で、メガデス、セルティック・フロストなどを源流とするテクニカルでインテレクチャルなスラッシュも一つの大きな流れを作っていた。
私はメコンデルタには、1stから即飛びついたが、確かにテクニカル風ではあるが、決してインテレクチャルではない印象だった。
初期の数枚は、はっきり言えば、やろうとしている事に技術とセンスが着いて行ってない感じ。
曲も全然まとまってなくて、全体像がよくわからないものばかりだった。
しかし、下手糞にも拘らずムチャクチャ複雑な事をやろうとするのは、バンド名も含めてある意味おバカで、決して嫌いではなかった。
クラシックに造詣が深いらしく、変にクラシックのカヴァーをスラッシュ風にやりたがる。
「ハーバ・ヤーガの小屋」「小人」「トッカータ」(クラシックに造詣が深いというより単にELPファンなだけという気もする)、「はげ山の一夜」などをやっているが、成功しているかどうかは疑問。

また映画「サイコ」や「トワイライゾーン」のテーマなど、クラシック以外のカバーも色々やっているが、白眉は米国のバンド、ラム・ジャムのBLACK BETTY。
これを選んだセンスだけは誉められよう。
しかも、この演奏だけはストレートでダイナミックで本家に勝るとも劣らない出来。
自分達の作る曲の出来が悪い為、カバーは彼らにとって重要なセールスポイント(笑)かも。


で、画像の6枚目のアルバム「カレイドスコープ」は、そんなメコンデルタが一気に化けたといってもいい、完成度の高いアルバム。
曲目はア○ゾンのリンクを見て欲しい(相変わらず手抜き)が、3曲目でなんとGENESISのカヴァーをやっている。
特に、スラッシュ風とかテクニカルとかいう感じではなく、非常に原曲に忠実。
こんな演奏も出来るんだ、という事を見せたかったのかも。
もう1曲のカヴァーは7曲目のハチャトリアンの「剣の舞」
以前に取り上げた尾藤イサオヴァージョンに完成度では負ける(?)が、原曲がよくわからない程のハイスピードな演奏はある意味かっこいい。
「おバカッコいい」とでもいったらいいのか。

今までの最大の弱点だったオリジナル曲の魅力のなさもかなり改善されており、1,2曲目はかなりクールなテクニカルスラッシュ。
私が他の人に1枚推薦するとしたら、比較的聴き易いこの「カレイドスコープ」という事になるが、個人的にはおバカ度の高かった初期も大好きだった。

94年位まではアルバムを順調に発表していた様だが、そのあとの消息は良く知らない。

2005年11月21日

CANDLEMASS

aec8bc6f.jpgいつも大変お世話になっている、DJロマネスクさんのところで、ちょっと80年代メタルの話をした事が切っ掛けで、最近はその辺ばかりを聴いている。

今日の1枚は「Nightfall / CANDLEMASS」('87)

丁度この頃はスラッシュメタルが全盛〜爛熟期で、出てくるバンドが皆「どれだけ速いか」を競いまくっていた。
確かに、従来では考えられない程の高速で演奏されるスラッシュ・メタルは非常に新鮮で、私はその黎明期からしっかり追いかけていた。
しかしそれも飽和状態に近づいた時、北欧からCANDLEMASSが出現した。
このNightfallは2ndアルバムだが、流行とは全く逆の発想で「どれだけ遅くて尚且つエキサイティングなプレイが出来るか」を追求していた。
様式的にはやはりあのブラック・サバスを完全に踏襲したもので、サバス・メドレーなどもアルバムに収められていた。

脳内で大蛇がのた打ち回る様な邪悪だが耽美なメインとなるリフや、血管内で無数の蟲がうごめく様な細かいフレーズは、本当に魅力的だった。
また、メサイア・マーコリンの巨体を利した腹式呼吸的オペラティックでデモニッシュなヴォカールも、CANDLEMASSを過去のバンドの単なるコピーに終わらせない個性的なものにしていたと思う。

世間的には、ドゥーム・メタルとか、ゴシック・メタルと言われているが、私はあえて「スローメタルの帝王」と呼びたい。
この「遅さ」はあの時代に於いて非常に衝撃的ですらあった。
また、曲中ほんの少しテンポが上がっただけでも、実際以上のスピードを感じて、とてもカッコ良かった。
オリックス〜阪神に在籍した星野投手は、120〜130Km前後のストレートしか持っていなかったが、80kmぐらいの超スローカーブの中に混ぜる事により、バッターには160Km近くの速球に見えたと言う。
それと同じ理屈(?)で、CANDLEMASSの超スローメタルは大きな破壊力を持っていた。

次作に当たる3rdの「Ancient Dreams」も同路線を推し進めたもので大好きだが、今でも「くちリフ」で殆どの曲を再現できる2ndに比すと、曲の個性が若干弱まった気もする。
4thになると、結構スピーディーな曲も増えた。
あれだけ、スピード競争に明け暮れたスラッシュバンド達が「俺たちは速いだけではないんだ」と重厚感を強調してスローダウンしたのは逆に「俺たちは遅いだけではない」と言っている様で、ちょっと面白かった。
ライブ・アルバムを出したあと、バンドの個性を決定付けていたメサイアが脱退し、大きく人気は下降したが、途中あのマイケル・アモットが参加した時期も一瞬あったりして、今も細々活動はしているらしい(詳しくは不明)。

現在北欧と言えば、ゴスメタルの宝庫だが、このCANDLEMASSは確実にその地盤を作り上げたバンドと言えよう。